木の花屋大門町店と
木の花菜果表参道の前を通ると、楽しみにしていた聖火リレーでしたが、善光寺に近い大門町店の前は通らないことになったり、だんだんモノモノしい状況になりました。
木の花菜果の前は通るということでしたので、いつもより早めに家を出ましたが、やはり、長野市内に入る橋は警察の検問で大渋滞、ようやく木の花菜果表参道につくと、すでにたくさんの人が集まっていました。
パトカーのマイクが沿道の人々に注意を呼びかけて先導する頃、何語かわかりませんが、掛け声がどよめくように聞こえてきました。空にはヘリコプターが大きな音を響かせて何機も停止しています。
初老の男性が数人にこやかに私の前に来たので、日本人の観光客の方かと思うと、中国人の方々でした。祖国で開かれるオリンピックをとても楽しみにいらっしゃるようでした。
表参道一杯にたくさんの人が押し寄せてきて、なんだかよくわからないうちに、聖火はその炎だけを見せてあっという間に通り過ぎていきました。
新緑の木々と赤い旗は美しいはずなのですが・・・・
チベットの抗議の旗の一団も通り過ぎて行きます。
一番の衝撃は、国旗を見なければ、ここにいる人たちがどこの国の人かわからないということです。
いつか見た「サン・ロレンツォの夜」というイタリア映画を思い出しました。北イタリアの美しい麦畑で偶然、敵と出くわして村人同士が戦うのです。ついこの間まで懐かしい隣人や親友だったので、近く顔を良く見なければ誰が敵かよくわからないのです。その一見滑稽な場面を見て思わず笑い、次の瞬間、あふれる涙をこらえることができなかったことを思い出しました。
皆が通り過ぎた後、裏階段に隠しておいた花々を戻しました。
・・・たくさんの人に見ていただけずに、残念でした。
沿道に再び花を並べていると、「あなた、笑顔になりましたね♪」とやさしく声をかけてくれた記者の方がいらっしゃいました。振り返ると、流暢な日本語でしたが、中国人の記者の方でした。
今日の出来事が、戦争を回避する有意義な手段であってほしいです。